フィリピンはマニラを旅したことがある。
とにかくマニラという街は大変だったという記憶しかない。
そもそも、フィリピン人妻を持つ知人が、奥さんとマニラに帰るから遊びに来い、観光案内から美味しいお店も案内するから安心して来てくれということだったが、マニラに着いた当日、空港に迎えに来てくれている筈だったが、迎えに来てくれた人は皆無、本人に電話してみたが通じず、なぜか滞在中まったく連絡がつかなかった。
予想外の展開であったが、予め予約してあった日系のホテルにチェックインし、持参した地球の歩き方を頼りにする以外なかったのだが、まあ、そこそこ楽しめたと言って良いだろう。
日系ホテルには当然ながら日本人男性が多く宿泊しており、1階のレストランに行くと日本人男性とフィリピン人女性が痴話喧嘩をそこら中でやっていた。
女性は泣き出す始末。
タクシーに乗ったら勝手に「ボルケーノに行くぞ!」と、勝手にマニラ近郊のダール火山に連れて行かれそうになり、運転手は張りきっていたが、空軍博物館に立ち寄ってくれと伝え、駐車場で待たせている隙に博物館の反対側の出入り口から逃げたこともあった。
火山に連れて行かれた挙句、金品を剥ぎ取られ、その場に置き去りにされるか、火口に突き落とされて殺されるか、そんな危険な予感がしたのだ。
とにかくマニラは臭かった。
マニラ湾のヘドロの臭い、マニラの街の川はゴミの山、そこからガスが発生して煙が出ていて腐臭が酷い。
あのマラカニアン宮殿周辺ですらそんな状況である。
しかし、スペイン統治時代のサンチャゴ要塞、マニラ中心にあるリサール公園、スペイン統治時代の城塞の街でスペインチックな街並みが残るイントラムロス等素晴らしい観光地があるので、ぜひ行ってみることをお勧めする。
ただ、人々は貧しく、ヘドロとゴミの山のマニラ湾に裸足で入り、魚介類を採っている子供たち、コンビニの前で客を待ち伏せして買い物をして出て来る観光客を待って金品を要求してくる子供たちと、その親らしき人。
しつこい客引き等この国の実態を肌で感じられた旅であった。
食事は甘い。とにかく味付けが甘い、お世辞にも美味いとは言えない。
もう一度行くかと言われたら、多分行かないと思う。